【ドラゴンールGTのバランス問題と回収】
ドラゴンールGTは、ストーリー展開に大きな変革をもたらしたと言われるが、そのプロットの核心には様々な問題が抱え込まれてしまったのである。鳥山明の指揮で進行されたGTは、新キャラクターの紹介や設定の変更が話題を呼ぶことに成功したが、それまでのDBZに定着していたアクションや戦闘のストラテジーに拍車をかけるにはなりませんでした。特に、第6話以降からスーパー戦士級に昇格した四世とベジータ・ジュニアの能力や戦闘スタイルなど、シリーズの進行系譜に影響を与える要素があったとしても、ストーリーが一貫した展開を踏襲できなかったのである。
一方、後期のエピソードでは、GTはシリーズの方向性に打ってくる問題に正面から向き合い、DBZと同じように、壮大なアクションの描写や展開のスピード感を取り戻しはじめたのである。このような回収運動に対して、ファンの一部は、最後はGTがDBZのように完成したと感することになったのである。しかし、GTのアクションシーンやエンディングの展開を評価するのは、今なお難しいという現状である。
したがって、ドラゴンールGTが最も大きな失敗したとされる理由について、問題の要所に着目した今後の研究や解説を通じて、新しい見解や再評価を模索することが必要となるのである。